自分、35歳、独身、会社員。週末、一人でキャンプに行く。
キャンプで一番好きな時間は、焚き火を見てる時間だ。
でも、始めた頃は、その焚き火に火をつけるのに、毎回苦労してた。
30分かけて、つかない。煙だけ出て、消える。だんだん腹が立ってくる。手が炭で真っ黒になる。
今は、だいたい10分で安定する。
やってることは単純だ。今日は、そこにたどり着くまでに何を間違えてたかと、今のやり方を書く。
最初の頃、何を間違えてたか
①いきなり太い薪に火をつけようとしてた
これが最大の失敗。
着火剤に火をつけて、その上に薪を置く。それで燃えると思ってた。
燃えない。
着火剤は数分で燃え尽きる。太い薪は、その数分では火がつかない。着火剤が消えて、終わり。
火は、細いものから太いものへ、段階を踏まないと大きくならない。 これを知らなかった。
②詰めすぎてた
早く燃やしたくて、薪をぎゅうぎゅうに詰めてた。
これも逆効果だった。火には空気が要る。 隙間がないと、酸素が入らなくて、煙だけ出て消える。
すかすかに見えるくらいが、ちょうどいい。
③風向きを見てなかった
ただ地面に置いて、火をつけてた。
風が抜ける向きを意識するだけで、燃え方がまるで違う。焚き火台の場合、風下側から空気が入るように置く。
これに気づいたのは、けっこう後だった。
今のやり方
失敗を繰り返して、この順番に落ち着いた。
準備するもの:
- 着火剤
- 細い枝(割り箸くらいの太さ)
- 中くらいの薪
- 太い薪
- ライター
薪は、キャンプ場で売ってることが多い。だいたい500円くらい。自分は現地調達派だ。
手順:
- 焚き火台の底に、着火剤を置く
- その周りに、細い枝を立てかける。三角形に、すかすかに
- 着火剤に火をつける
- 細い枝に火が回るのを、待つ
- 火が安定したら、中くらいの薪を足す
- さらに安定したら、太い薪
ポイントは、4番の「待つ」。
ここで焦って薪を足すと、火が弱まって消える。細い枝がしっかり燃えるまで、何もしない。
自分は、最初この「待つ」ができなかった。早く大きくしたくて、次々足して、毎回消してた。
濡れた薪は、諦める
一回、雨の翌日に行って、湿った薪を燃やそうとしたことがある。
無理だった。
30分粘って、煙だけ大量に出して、諦めた。目が痛くなっただけだった。
薪は乾いてないと、燃えない。当たり前だけど、現場では意外と忘れる。
雨の後に行くなら、ホームセンターで乾いた薪を買っていくほうが確実だ。
焚き火台は、要るのか
結論から言うと、要る。
多くのキャンプ場で、地面に直接火をつける「直火」は禁止されてる。地面が焼けて、草が生えなくなるからだ。
焚き火台を使えば、地面にダメージがいかない。
自分が使ってるのは、折りたたみ式の安いやつ。3000円くらい。これで足りてる。
高い焚き火台が必要かというと、そんなことはない。 火が燃えればいい。1万円のテントを1年使った話でも書いたけど、キャンプの快適さは、値段と比例しない部分がけっこうある。
火の粉で、服に穴があく
これは、経験した人しか言わないやつ。
焚き火の前に座ってると、火の粉が飛んでくる。パチッと爆ぜて、飛ぶ。
それが服に当たると、溶けて穴があく。
化学繊維は、特に弱い。フリースとか、ナイロンのジャケットは、一発でやられる。
前に、キャンプにエアフォース1を履いていくのはアリかという記事を書いた。あそこでも同じことを書いたけど、焚き火をやるなら、いい靴といい服は避けたほうがいい。
自分は、焚き火の日は、汚れてもいい綿の服を着る。それだけで、精神的にだいぶ楽になる。
消火は、ちゃんとやる
これは、マナーというより安全の話だ。
炭は、見た目が黒くなっても、中はまだ熱い。
自分は、寝る前に必ず、火が完全に消えてるか確認する。
一番確実なのは、水をかけること。ただ、焚き火台に一気に水をかけると、変形することがあるので、少しずつかける。
灰は、キャンプ場の灰捨て場に捨てる。灰捨て場がない場所では、持ち帰る。
土に埋めるのは、ダメだ。 埋めても分解されないし、地中で熱が残ることもある。掘り返した人が火傷する可能性もある。
で、なぜ焚き火が好きなのか
技術の話はここまで。
自分が焚き火を好きな理由は、単純だ。
見てると、頭が空っぽになる。
炎が揺れる。薪が爆ぜる。パチパチという音がする。それを見てると、いつの間にか何も考えてない。
普段、頭の中はうるさい。あの仕事どうしよう。あのメール返さなきゃ。あの人、機嫌悪かったな。ずっと何かが回ってる。
でも焚き火の前だと、それが止まる。
考えごとをしようとしても、できない。炎に持っていかれる。気づいたら1時間経ってる。
火起こしに10分かけるのは、その1時間のためだ。
最初は、うまくいかなくていい
これから始める人へ。
たぶん、最初は失敗する。自分もそうだった。
でも、失敗しても誰も困らない。一人なら、なおさらだ。煙にまかれて、目が痛くなって、それでも次はうまくやろうと思う。
その積み重ねで、10分で火がつくようになる。
そして、火がついた瞬間は、何回やっても嬉しい。
以上。
